ブラジル代表選出で自信と輝きを取り戻した「湘南の先導者」
湘南ベルマーレが昨季MVPロドリゴの本領発揮で7-1勝利を飾った。2022-2023シーズン、Fリーグディビジョン1第10節が行われた10月30日、湘南は中断明け最初の公式戦となるバサジィ大分戦に7-1勝利。FPロドリゴが先制弾&後半開始20秒弾など2得点含む4得点を演出。今季最多の波状攻撃を展開すると、守っては日本代表FP内村を中心に最少失点に抑える盤石の試合運びでプレーオフ圏内の3位に浮上した。
昨季MVPは、ダテじゃない。湘南にとってFリーグ中断明けの初戦。カウンター狙いで守備固めの大分ゴールを、FPロドリゴがこじ開けた。前半11分55秒。相手GKがはじいたこぼれ球を逃さず左足を一閃。ロドリゴの先制弾で均衡を破ると、直後の12分52秒には中断期間中に磨いたセットプレーから大分オウンゴールで2-0に。17分17秒のFP堀内が追加点を挙げたが、直後に昨季まで湘南所属の大分FP高溝に決められ3-1で前半を終えた。
後半に入ってもロドリゴの輝きは増すばかり。前半終了間際の悪い流れを、早々に断ち切った。後半20秒だ。ロドリゴのキックインからの流れるようなパス連携を、最後はゴール正面に詰めたロドリゴが左足でフィニッシュ。さらに後半6分7秒には、ロドリゴのゴール前へのロングパスで大分オウンゴールを誘発。
後半11分にはFP鍛代(きたい)のスーパーゴールで6-1に。さらに後半12分34秒、ロドリゴはキックインで鍛代の2得点目をアシストする千両役者ぶり。背番号「10」の2得点含む4得点に絡む活躍で、湘南は64日ぶりの公式戦を7-1圧勝を飾った。
揺らぐ自信を強固に、戻ってきた。昨季は22得点で初の得点王に輝き、湘南のクラブ史上最高となる準優勝に導いたロドリゴ。だが、今季は厳しいマークに苦しみ左足でのシュート機会も減り、ポストやバーに阻まれるなど8試合4得点と苦しみながら迎えた中断期間だった。
そんな逆境をブラジル代表の誇りで乗り越えた。中断期間中、日本代表との国際親善試合にブラジル代表のカナリアに袖を通し「最高の選手たちとプレーし、多くのことを学んだ。ブラジル代表としてプレーしたことで自信を持てた」とロドリゴ。
シュート数は大分の「13」に対し湘南は「34」。両チーム最多「12」のシュートを放ったロドリゴを中心に波状攻撃を展開した湘南は、今季最多の7得点に今季最多の得失点差+6のおまけつき。今季2番目となる1,636人のサポーターで膨らむ小田原アリーナで、攻め続ける「湘南style」での7-1圧勝に「マークが厳しい中での先制点に後半開始早々の追加点。今日はロドリゴが気持ちよく点を取ってくれた」と伊久間監督。
日本代表として8年ぶりアジア王者返り咲きに貢献したFP内村も「ロド(リゴ)はFリーグでも最もストイックな外国人選手で、このパフォーマンスは当たり前。ロドが点を取ればチームは乗りやすい。それぞれ代表での活躍や経験が相乗効果になれば」とサラリ。
自信を取り戻したロドリゴの本領発揮で勝ち点3を加えた湘南は、プレーオフ圏内の3位に浮上。「湘南の先導者」ロドリゴが、悲願の初優勝へと導く。
今季限りで引退の鍛代がスーパーゴール含む2得点!
今季限りでの引退を表明しているFP鍛代元気が2得点の活躍。5-1で迎えた後半11分、GKフィウーザからのスローを右足ファーストタッチで寄せてくる相手FPの逆を抜くと一気に加速。右足シュートで相手GKの股を抜くスーパーゴールでチーム6点目。さらに1分34秒後にはロドリゴのキックインからの追加弾で今季5ゴール目。伊勢原市生まれの32歳、「引退は早いだろ~~」との声も上がる見事な2得点で7-1圧勝劇を彩った。
■Fリーグ2022‐2023プレーオフ実施概要
リーグ戦終了後、リーグ戦上位3チームでプレーオフを行う。
〈プレーオフ準決勝〉
・準決勝の組み合わせは、リーグ戦2位チームと同3位チームの対戦とする。
・2試合を開催し、勝利チームがプレーオフ決勝へ進出する。
・2位チームは1勝のアドバンテージを持つ。
・敗戦チームは、本大会3位チームとなる。
〈プレーオフ決勝〉
・リーグ戦順位1位チームと準決勝勝利チームが対戦する。
・最大で5試合を開催し、勝利チームが本大会優勝チーム、敗戦チームが本大会準優勝チームとなる。
■ベルスポ
BELLMARE SPORTS。Fリーグ湘南ベルマーレの試合結果をはじめ、フットサルに関するコラムなどをスポーツ新聞風にお届け予定。
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